PRカウントダウン六日前!
| ご機嫌いかがですか、プリンセス。
本日はTYBブラックバニラディスクの発売……。 |
| おいおいおいおい。
ちょっとマテ悠斗コラ、それはマズイだろ。 |
| おや、桐嶋君。
いたんですか。 |
| もちろんいるに決まってんだろ!
今日のTYBピュアラズベリーディスクのカウントダウンをガチで応援しにきてやったんだっつーの! |
| 僕だけで充分です。
君は帰っていただいて結構ですよ。 |
| まあまあンなこと言うなって。
……つか、今日の主役はどこ行ったんだ?
イエスがいねぇと始まらねーだろ。 |
| ……だりぃ。うぜぇ。面倒くせぇ。 |
| ああ、いたんですか。
……チッ。
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| おいおい聞こえてんぞー。
ったくイエス、オマエがしっかりしないから、悠斗にカウントダウンを乗っ取られかけちまってるじゃねーか。
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| ……ああ?
別に構わねぇけどな。
カウントダウンを乗っ取ったからといって、女が金髪に惚れるわけじゃねぇ。 |
| ……!! |
| そりゃそうだけどよ。
オマエ、せっかくのアピールタイムとられて悔しくねぇの? |
| 別に? |
| ……聞き捨てなりませんね。
琉堂君、それはプリンセスなどどうでもいいということですか? |
| テメェがそう思いたいならそう思ってろよ。
ククッ。 |
| おい、イエス。
もしもオマエがマジでそう思ってんなら、オマエにプリンセスは任せらんねぇな。
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| 僕も桐嶋君に同感です。 |
| ……うぜぇな。
勘違いしてんじゃねぇよ。
今さらアピールなんかしなくても、あいつは俺のモンなんだよ。
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| ……なるほど。
君とプリンセスは、今さらのアピールが必要ないほどに強く結びついていると。
そういうことですか。 |
| クソ恥ずかしい言い方してんじゃねぇ。
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| うわ……。
オレ、イエスがノロけてんの初めて見たかも。
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| うっせぇチャラ男……!
余計なこと言ってんじゃねぇよ!
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| ……はあ。
まさか琉堂君にノロケられるような日が来てしまうとは……。
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| テメェも黙ってろ金髪……!
ああ、もうテメェらうぜぇな、帰れ!
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えー、いーじゃんもっと聞かせろよ。
オマエがどれだけアイツに惚れて……ぎゃ!?
マジで殴んなっつーの!!
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| うるせぇ……!いいか女……!
今日はTYBピュアラズベリーディスク発売六日前だ……!
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俺が迎えに行くまで、首を洗っておとなしく待っていやがれ……!
余所見なんかすんじゃねぇ!
いいか、わかったな!?
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……琉堂君。
君はどうしてそういう物言いしか出来ないのか……。
どこから聞いても脅迫にしか聞こえませんよ。
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| なー。なんつーかハタシジョウみたいな?
プリンセス恐がっちまうんじゃね?
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| これぐらいで怖がるような女が俺をえらんだりするわけねぇだろうが、馬鹿が。
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| くっ……。
また、ノロケられてしまっただと……!?
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| くくっ、オマエ本当はガチでプリンセスのこと信じてんのな。
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| うるせぇ、馬鹿どもが……っ。
これでもうカウントダウンとやらは終わりだ。
テメェら、俺をいじった覚悟は出来てんだろうなぁ?
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| な……!? |
| うっわ、イエスのヤツマジで怒ってんじゃね?
逃げっぞ悠斗……! |
| ……! |
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逃がすか……!! |
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