チヒロ:
イエスくん、イエスくん。
イエス:
あぁ?
チヒロ:
はい、あーん。
チヒロ:
(……なんちゃって。
イエスくんがこんな悪ふざけに
のるわけがないんだけど)
チヒロ:
(っていうか、むしろのられても
困るんだけど。
話のネタになるかもしれないし)
イエス:
…………。
チヒロ:
……あ。
チヒロ:
(も、もしかしてちょっと調子に
のりすぎた?
イエスくん怒っちゃった?)
イエス:
……あーん?
チヒロ:
……!!
チヒロ:
(い、い、いい、イエスくんが、
わたしの差し出したスプーンに、
ぱくって……!)
イエス:
……ん。
チヒロ:
(な、なんでこういうときだけ
普通に食べちゃうかな!?)
チヒロ:
(さっきまで絶対に食うか、みたいな
態度だったはずなのに……!)
イエス:
……ん、あめぇ。
チヒロ:
わ、わわわわ……っ。
イエス:
どうしたんだよ?
テメェから仕掛けてきたこと
だろうが。
チヒロ:
た、確かにわたしから
やったことだけど……っ!
チヒロ:
まさかイエスくんがのるとは
思ってなかったのに……。
イエス:
……バァカ。
テメェごときが俺を
からかおうとすんのが悪い。
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